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子供の栄養チェック|ビタミンB群

ビタミンB群には、8種類のビタミン(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)があります。B群のビタミンはお互いに協力関係をもちながら、様々な物質代謝に関わっているためビタミンB群とひとまとめにされるのです。摂取されたビタミンB群は、小腸から吸収されて体内を巡り、体内すべての細胞にエネルギーを供給するために働きます。
ビタミンB群のメンバーたち



ビタミンB1

ビタミンB1の働き
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えるビタミンです。私たちが生活するためには、エネルギーが必要です。エネルギー源となるものは糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)ですが、日本人は米を主食としており、エネルギー源としての糖質は重要です。米の精米技術が進むとともに、ビタミンB1を含む胚芽や米ぬかが除かれ、ビタミンB1不足が問題視されるようになりました。ビタミンB1が欠乏すると疲労しやすくなり、さらには脚気などを引き起こします。
また、脳は糖質以外のものをエネルギー源にすることができません。つまり、頭を使う時は糖質が必要になり、糖質をエネルギーに換える働きをするビタミンB1も必要になります。ビタミンB1が脳の働きの維持に重要な役割を果たすというわけです。

ビタミンB1を含む食品
ビタミンB1を多く含む食品としてまず挙げられるのが、穀類です。精製度が進んだ精白米などにはあまり多くありませんが、胚芽米や玄米には豊富です。そのほかに、植物性食品では種実類に、動物性食品では豚肉に多く含まれています。
食品名 目安量 ビタミンB1含有量
胚芽米 1ぜん(110g) 0.09 mg
焼き豚 2枚(20g) 0.17 mg
イラスト:胚芽米、焼き豚



ビタミンB2

ビタミンB2の働き
ビタミンB2は、糖質・脂質・タンパク質からのエネルギーの生成に広くかかわっているビタミンです。不足すると、口内炎や口角炎、舌炎ができやすくなります。また、目が充血したり、肌荒れや髪の毛が傷んだり、小鼻の脇などに脂肪のぶつぶつができる脂漏性皮膚炎を起こしたりします。また、10代の成長期の人や、運動したり肉体労働をしてエネルギーをたくさん使う人は、ビタミンB2の必要量が増えます。

ビタミンB2を含む食品
ビタミンB2は、主に動物性の食品(特にレバーやうなぎに多い)に多く含まれますが、植物性食品の納豆にも多く含まれています。これは、納豆菌がビタミンB2を作り出しているからです。また、牛乳や乳製品、卵も効率の良い摂取源です。

食品名 目安量 ビタミンB2含有量
うなぎかば焼き 1串(100g) 0.74 mg
1個(50g) 0.22 mg
納豆 1パック(50g) 0.28 mg
イラスト:うなぎ、卵、納豆



ビタミンB6

ビタミンB6の働き
ビタミンB6は、たんぱく質や脂肪の代謝に必要な栄養素です。腸内細菌によって合成されるため、欠乏症は起こりにくいとされていますが、抗生物質を長期間服用していると、腸内細菌の育成が妨げられるので注意が必要です。
また、たんぱく質を多く取る人や妊娠女性も、不足しないように気を付けなければなりません。

ビタミンB6を含む食品
肉や魚には多くのビタミンB6が含まれています。また、バナナ、ナッツ、大豆、小麦、野菜などもよい供給源です。
食品名 目安量 ビタミンB6含有量
マグロ刺身 50 g 0.43 mg
バナナ 1本(100g) 0.38 mg
イラスト:マグロ刺身、バナナ



ビタミンB12

ビタミンB12の働き
ビタミンB12は、悪性貧血(巨赤芽球性貧血)予防に有効なビタミンです。
悪性貧血とは、鉄分不足で起こる貧血ではなく、赤血球の形成や再生がうまくいかないことによって起こる貧血のことで、全身のだるさやめまい、動悸、息切れが特徴です。他にはビタミンB12不足で神経が過敏になったり、憂鬱になるといった、神経や精神にかかわる症状も起こってきます。

ビタミンB12を含む食品
ビタミンB12は、動物性食品に幅広く含まれているので、極端な偏食をしていないかぎり不足することはありません。ただし、胃の切除手術をした人はB12の吸収が悪くなるので気を付けた方が良いでしょう。
ビタミンB12は、魚や貝、肉、牛乳などの動物性食品に含まれていますが、なかでも牛や豚のレバーなどに多く含まれています。
食品名 目安量 ビタミンB12含有量
焼き鳥レバー 1串(30g) 13.3 μg
牛乳 1本(210g) 0.6 μg
イラスト:牛乳、焼き鳥レバー



ナイアシン

ナイアシンの働き
ナイアシンは、糖質、脂質、タンパク質の代謝に欠かせないビタミンです。
また、アルコールの分解にも欠かせないビタミンですので、よく飲み、よく食べる人には必須の栄養素といえます。この他、皮膚を健康に保ったり、脳神経の働きを助ける働きなどがあります。日本では普通の食事をしている限り欠乏症の心配はほとんどありません。

ナイアシンを含む食品
ナイアシンは、植物性食品にも、動物性食品にも多く含まれており、魚類(かつお・ぶり・さばなど)、豆類や果実類に豊富です。また牛乳やコーヒーにも含まれます。

食品名 目安量 ナイアシン含有量
マグロ刺身 50 g 7.1 mg
牛乳 1本(210g) 0.2 mg
インスタント
コーヒー
1杯(2g) 0.9 mg
イラスト:マグロ刺身、牛乳、インスタントコーヒー



パントテン酸

パントテン酸の働き
パントテン酸は、抗ストレスビタミンとも呼ばれ、ストレスの多い人には欠かす事の出来ない栄養素です。私たちはストレスを感じると、それに対抗するためにホルモンを分泌します。そのホルモンをせっせと作るのがパントテン酸なのです。また、脂質、糖質、たんぱく質などをエネルギーに変える働きや、体の免疫力の維持にも重要です。

パントテン酸を含む食品
パントテン酸の名は、「広くどこにでもある」というギリシャ語に由来し、その名のとおり、いろいろな食べ物のなかに含まれていますし、腸内細菌によっても合成されるので、普通の食事をしていれば不足の心配はありません。

食品名 目安量 パントテン酸含有量
牛乳 1本(210g) 1.16 mg
1個(50g) 0.73 mg
イラスト:牛乳、卵



葉酸

葉酸の働き
葉酸は、ビタミンB12とともに、造血を助け悪性貧血を防ぎます。また、たんぱく質の合成にも欠かせない重要な物質で、細胞が新しく作り出される時に必要です。例えば、腸管粘膜などは細胞の入れ替わりが激しいため、葉酸不足になると潰瘍になったりします。

葉酸と妊娠女性
葉酸は、通常の食事をしていれば欠乏することはほとんどありませんが、妊娠中の女性は注意が必要です。細胞分裂が活発な胎児を胎内に抱えているので、体の葉酸必要量が増え、妊娠していない時の2倍の葉酸が必要です。また、平成12年には、新生児の先天的な障害を予防するために、妊娠初期の妊婦が葉酸欠乏に注意するよう厚生労働省から通知が出ています。

葉酸を含む食品
葉酸は、その名のとおり、ほうれん草をはじめとする緑黄色野菜に多く含まれています。その他、小麦、マッシュルーム、酵母、レバーにもかなりの量が含まれています。

食品名 目安量 葉酸含有量
小松菜 おひたし(50g) 55 μg
1個(50g) 22 μg
イラスト:小松菜、卵



ビオチン

ビオチンの働き
摂取が不足すると皮膚炎を起こすことから発見されたビタミンで、糖質やたんぱく質、脂質の代謝を助け、エネルギーに変えます。健康な髪と皮膚のためのビタミンとも言われ、ビオチンが不足すると、脱毛、白髪などの髪に関する症状や、湿疹などの皮膚症状があらわれます。さらに、疲労感や憂鬱、脱力感などとも関連しています。

ビオチンを含む食品
ビオチンは多くの食物に含まれていますし、腸内細菌もビオチンを生成しているので、ふつうに食事をしていれば不足の心配はありません。

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イラスト:落花生、卵

監修:栄養士 高田 麻実子

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