Ageless Life 2017年10月23日

50代からのチャレンジが、
「今」を一番充実させている

阿部敦史さん(54歳)

水泳、自転車ロードレース・長距離走をこなすハードな競技、トライアスロン。映像ディレクターの阿部敦史さんは、50歳を超えてからこのスポーツに取り組みはじめました。なぜ過酷な耐久競技に情熱を注ぎつづけられるのか──その理由についておうかがいしました。

トライアスロンをはじめて「日常のストレスがなくなった」と阿部さん

50を超えてから始めて、夢のアイアンマンに

トライアスロンを始めて2年半、ついに今年6月、その最高峰のアイアンマン・レース(スイム3.8km、バイク180km、ラン42.195km)で完走を果たした映像ディレクターの阿部敦史さん。54歳で念願のアイアンマンの仲間入りです。

(右)2017年6月、オーストラリアのケアンズで行われたアイアンマン・レースで完走した瞬間

阿部さん オーストラリアのケアンズで完走しました。タイムは12時間50分ほど。制限時間が16時間50分なので初挑戦にしては頑張ったほうでしょう(笑)。このゴールの瞬間を夢見てトライアスロンを始めたので強烈な達成感でした。来年はドイツのフランクフルトの大会に出場します。あの感動、何度でも味わいたいですね。

 

阿部さんは40歳の頃からフルマラソンを趣味にしていました。

阿部さん 自営業には保証がないですよね、いわば体を壊したら終わり。体力の維持やメンテナンスのために走り始めたのですが、その序章があったおかげでトライアスロンとも出会えたわけです。

大切なのは体力と知力、だから面白い!

トライアスロンの魅力は「頭を使うこと」と阿部さんは言います。

阿部さん スイム・バイク・ラン全てをこなすためには、普段の健康管理から練習法や練習時間の確保、レース中のペース配分や補給食など、ものすごく頭を使って工夫しないといけない。若い人は体力任せでこなせますが、50代にそれは無理。その代わり多くのやるべきことに対して、いかに効率的に進めていくかを考え抜く。すると、若い人よりも最終的には早いタイムでゴールできたりする。そこが面白いんですよね。

 
トライアスロンの練習に時間がさかれるので、仕事をいかに効率的にするかを考えるという

スクールで出会った「仲間」の存在も大きな魅力だそうです。

阿部さん 毎週2回、朝6時からスイムの練習があって、仲間たちと「じゃあ、バイクの練習に行こう」「この大会に出よう」「こんな練習法がある」などと誘い合ったり情報交換したりしているうち、自然にグループができるんですね。ただ、何の仕事をしている人なのかいまだにほとんど知らない(笑)。そんな話は一切なく、トレーニングや大会の話ばかりです。20代から60代の仲間がいますが、年齢に関係なくフラットで、一緒に練習してレースに出るだけ。でも、苦楽を共にできる。こんなに気分のいい人間関係はリアルな社会にはあまりないと思いますね。

人生の一つ一つが重く、大きくなってくる

「若い頃よりも50歳を過ぎた今のほうが遥かに充実している」と阿部さんは断言します。

阿部さん トライアスロンも若い時に始めていたらもっと能力を発揮できたと思います。でも、すぐに止めたかもしれません。50歳を過ぎて出会ったからこそ、その魅力を貴重なものとして実感できて、長く続けられるんです。きっと仕事でも趣味でも、人生の全部がそうで。若い頃はこれを止めてもまた次があると思える。けれども年齢を重ねるほどに、その中で出会えたスポーツであったり、人であったり、仕事もそうですが、一つ一つが重くて大きくなってくるんですね。だから若い頃よりも充実を感じるのでしょう。

(右)最初は海で泳ぐのが怖かったというが、いまでは一番好きだそう

さらに「50歳を過ぎてからのほうが得することも多い」と話を続けます。

阿部さん これをやろう、続けようと思う理由が、今まで生きてきた中での総合的な判断なので、様々な選択を間違えなくなりますよね。仕事のストレスもなくなってきました。若い頃には自信のなさからくるプレッシャーがあったけれども、経験を重ねて、ミスがあってもリカバリーする方法が分かっているから動揺しません。結局なるようにしかならないということも分かってきたし(笑)。私の場合、トライアスロンのおかげもあるのですが。

好奇心、パッションに年齢は関係ない!

同世代に対して、阿部さんは「トライアスロンをやろう」と呼びかけます。

2016年にはハワイ島で開催された「アイアンマン70.3」に参加

阿部さん 練習だけでなく、仕事も暮らしも効率よく、のんべんだらりとするのではなく、時間を大事に使うようになるので、生き方そのものが変わると思います。尻込みしがちですが、泳いで、自転車に乗って、走るという極めて単純な運動なので、練習さえすれば誰にでもできます。心肺能力や筋力も必ず発達します。「大変だ、怖い」という考えが邪魔しているだけなんですね。日本には、尊敬する84歳のアイアンマンもいらっしゃいますから!

では「老い」とは何でしょうか? 最後に聞いてみました。

阿部さん 好奇心がなくなること。大切なのは仕事でもスポーツでも「あれやりたい、これやりたい」というパッションだと思います。

 

情熱を傾けられる何かを探すことは、年齢を重ねるほど重要になってくるのではないでしょうか。

阿部敦史さん プロフィール

大学卒業後、東京・パリコレクションなどファッションショーの演出に携わる。1991年奨学金を得て英国国立映画学校(NFTS)監督科に入学。帰国後は、音楽PV・TVCM・企業広報、ドキュメンタリーの映像演出など、活動は多岐にわたる。2004年に(有)阿部事務所を設立。様々な映像コンテンツの企画・演出・製作に携わる。

Ageless Lifeエイジレスライフ 推進情報室とは

50+世代の人生を推進する情報コンテンツサイト

ここAgeless Life推進情報室では、50+世代に必要とされる各種栄養素についての情報をはじめ、エイジレスライフの推進に役立つ、さまざまなコンテンツを発信していきます。

あなたのこれからの毎日を、私たちだからこそお伝えできる厳選された価値あるコンテンツによって、応援していきたく思います。