Ageless Life 2018年05月30日

「為せば成る」の情熱があれば、何歳でも夢は実現できる!

中澤喜一さん(58歳)

映画をプロデュースしたい──その途方もない夢を60歳近くになって実現した中澤喜一さん。資金も経験もゼロからのスタートで、しかも、サラリーマンとして働きながらというから驚きです。そこまで中澤さんを突き動かしているものはいったい何なのか。現在進行形の「夢」についてお伺いしました。

中学生のころから年間50〜200本は映画を観てきたという

武器は熱意だけ。でも、あの有名女優が「やりましょう」と……

大手通信会社のビジネスマンでありながら、映画好きが高じて、10年前から映画やドラマのエキストラとして900本以上の撮影に参加してきたという中澤喜一さん。そしてついには、映画のプロデューサー業にまで進出しました。二足どころか三足の草鞋で活躍する元気はどこから湧いてくるのでしょうか。

中澤さん 劇場で映画を年200本ほど観ていても、それだけじゃ満足できない(笑)。エキストラをしてきたほか、毎年9月には、台東区浅草で開催される「したまちコメディ映画祭」にボランティアスタッフとして参加してきました。短編のコンペティション「したまちコメディ大賞(したコメ大賞)」の運営を手伝っているうちに、「よし、自分も!」と燃えてきて……。節目となる第10回、2017年開催のコンペに応募しようと、エキストラ仲間のつてを頼りに、人生初の映画プロデュースに挑戦したわけです。

自然と人脈がつながっていった「Crying Bitch」の制作スタッフたち

企画は中澤さんの原案で、15分のホラーコメディ、予算はわずか50万円。それでも、ニューヨークでカルト映画の巨匠ロイド・カウフマンの薫陶を受けた津野励木監督を口説き落とすと、津野監督が所属する制作会社の社長もスタッフ集めを買って出てくれました。中澤さん曰く「あったのは、熱意だけ」。
問題は主演女優。中澤さんには「この人しかいない!」と固く心に決めた有名人がいました。

中澤さん 大ヒットホラー「らせん」(1998年公開)で、あの貞子役を演じた佐伯日菜子さんです。監督も社長も「十中八九、無理……」と匙を投げていましたが、どうしても諦めきれなかった私は、一縷の望みにかけてFacebookで直接ご本人にオファーを出したんです。すると「脚本次第です。読ませてください」という返事が! うれしかったですね。事務所の社長さんと何度もメールのやり取りをして、ようやく2016年のクリスマス、佐伯さんと社長さん、私と津野監督、制作会社の社長、主演男優と初めて顔合わせができて……。そしたらメチャメチャ盛り上がって、佐伯さんが「すぐやりましょう!」と言ってくれたのです。2017年1月末の土・日・月曜、都内ロケとスタジオで一気に撮影しました。

中澤さんがプロデュースした「Crying Bitch」のポスター

私の「夢」に付き合ってくれた、すべての人に感謝!

完成した映画「Crying Bitch」には、ほんのワンシーンながら、中澤さんも隻眼のタクシードライバー役で出演。とはいえ、撮影中は食事当番に徹していたそうです。「みなさん、ほぼノーギャラ。せめて温かいものを食べてほしかった」と手料理を振る舞い続けました。クランクアップの時にはさぞ感無量だったかと思いきや……。

中澤さん 月曜は会社だったので立ち会えませんでした、悲しいかなサラリーマン(笑)。ただ、初めて粗編集の映像を自宅のPCで観た時には震えましたね、想像以上に素晴らしい出来だったので! もちろん失敗もありました。経費が当初の想定の3倍となる150万円もかかってしまって、やり繰りが大変になって……。制作会社の社長さんのアドバイスで、クラウドファンディングを実施してみたところ、76万円も集まってなんとかしのげました。とはいえ出資者の9割は友人や知人。佐伯さんをはじめ、みなさんには私の夢に付き合っていただいて、本当に感謝しかありません。

自信満々で応募した「したコメ大賞」には、残念ながら落選しましたが、夕張ファンタスティック映画祭をはじめ、那須や三鷹、渋谷など各地の映画祭に続々とノミネートされた中澤さんの短編映画、「Crying Bitch」。西東京映画祭では奨励賞を受賞するなど、好評を博しているといいます。中澤さんの夢は、まさに「現在進行形」なのです。

中澤さん 「Crying Bitch」はこれからもどんどん売り込んでいきますよ、今度はネット配信ですね。もちろん次の作品も仕込み中です。舞台は浅草。もう少し長編で、泣ける作品でいこうかと……。出るよりも観るよりも、映画は作るほうが断然楽しい。「生きてる!」って感じがしますね。

前職時代の中澤さん。30代のころは出世ばかり考えていたそう

「今、この時」を大事にして、常に心を燃え上がらせていたい

映画関係の活動を精力的に行いながら、会社の仕事もしっかりこなしている中澤さん。両立の秘訣は何なのでしょうか。

中澤さん それは秘密主義……。映画作りは家内には完全に内緒、ヘソクリでやっているのでバレたら怒られます(笑)。冗談はさておき、気持ちをいつも燃え上がらせることが一番大事でしょうね。50歳を過ぎてから時間がもったいないと強く思うようになりました。自分の残りの人生をいかに有意義に過ごせるかを考えると、一日家でゴロゴロというのができなくなりました。とにかく「今、この時」を大切にしたい。だから時間の許す限り映画館に行くし、エキストラもやるし、映画も作るんです。

「ただ好きなことも、体と心が健康じゃないとできませんよ」と中澤さん。規則正しい生活リズムを保ち、暴飲暴食は控えるようにしているそうです。

中澤さん 太りやすい体質なので、あまり炭水化物を食べ過ぎないようにしています。その分、肉や野菜はたっぷり食べます。でもお米が大好きなので、その我慢が今の一番の悩みですね(笑)。

座右の銘は「為せば成る」。中澤さんの元気の秘密はこの言葉に凝縮されているようです。

「好きなことやってると、本当に生きてる感じがしますね」と中澤さん

中澤喜一 プロフィール

1959年、熊本県生まれ。國學院大學卒業後、オーディオメーカーに勤務し、その後通信会社へ転職。しかし、映画への情熱を捨てきれず、サラリーマンの傍ら、ボランティアエキストラとして映画の世界へ入り込む。そして、2017年、57歳で、現場で知り合ったスタッフたちを巻き込み、短編映画「Crying Bitch」を製作。現在、各地の映画祭のコンペティションに出品中。

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