栄養トピックス 2017年8月23日

腸内で働く善玉菌にも、
適切な栄養源が必要だった!

食べ物に含まれる栄養や水分を吸収してくれる、大切な臓器、それが腸。腸の中にはおよそ100種類以上、100兆個もの腸内細菌が存在していること、ご存じでしたか? 重さにすると2kgを超えるともいわれる腸内細菌は、大きく分けて3つに分類することができます1,2)
1つめは、体によい影響をもたらす「善玉菌」。ビフィズス菌や乳酸菌などがこれに該当します。2つめは、体に悪い影響を及ぼす、ウェルシュ菌などの「悪玉菌」。3つめが、そのどちらでもない中間の菌です。
体の健康には、腸内細菌のうち善玉菌の占める割合を増やすことが重要といわれています3)。今回は、腸内の善玉菌の割合を増やす方法と、腸内細菌たちの働きについてご紹介します。

腸内の善玉菌の割合を増やす2つの方法

腸内の善玉菌の割合を増やす方法は、「善玉菌を直接摂取する」と「善玉菌の栄養源を摂取する」の大きく2つに分けられ3)、それぞれにキーワードがあります。それは“プロバイオティクス”と“プレバイオティクス”です。プロバイオティクスとは、体によい影響をもたらす目的で食品などに加えられる乳酸菌などの菌そのもののことを指します4)。乳酸菌飲料やヨーグルトなどを摂って、善玉菌を直接摂取している方も多いでしょう。
一方、プレバイオティクスとは、善玉菌を増殖させたり活性化を促したりする成分のことです4)。ガラクトオリゴ糖をはじめとする難消化性オリゴ糖や、食物繊維などが代表的な成分であり、善玉菌に好みの栄養源を与えて数を増やすという考え方が基本となっています3)
例えば、ビフィズス菌をより増やしたいときは、ビフィズス菌が含まれる食品や飲料に加え、ビフィズス菌を増殖させるガラクトオリゴ糖を摂るのも一つの方法です。このようにプロバイオティクスとプレバイオティクスを同時に摂ることは、シンバイオティクスと呼ばれています。

また、腸内細菌は、免疫機能の調節や、ビタミンB群・ビタミンKなどの合成などにも関わっています5)。もちろん、こうした働きも、腸内環境が正常だからこそ期待できるもの。通常、腸内細菌の状態は安定していますが、そのバランスが崩れて善玉菌が減り、悪玉菌が増えるようになると、有害物質が生成されたり、下痢が引き起こされたりしてしまうこともあります。このような背景からも、近年、腸内環境を整えるという視点で、プロバイオティクスとプレバイオティクスが注目されています。

お腹の調子を整えて、フットワークの軽い日々を!

私たちが栄養や水分を食事から摂っているように、腸内の善玉菌にも適切な栄養源が必要だったんですね。ヨーグルトや乳酸菌飲料だけでなく、腸内細菌が活躍するための栄養源、プレバイオティクスも積極的に食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。腸内環境を整え、健康的な体を保つことで、フットワークも軽くなって、今よりもっとアクティブにいろんなことが楽しめるかもしれません。
もちろん、健康な体作りには、腸内環境を整えるだけでなく、さまざまな食品をバランスよく摂取することが大切です6)。でも、忙しい毎日の食事に、あれもこれもと多様な食品を取り入れるのは案外大変なもの。補いきれない分は、特定の成分が含まれる飲料や食品、サプリメントなどを利用して、手軽に摂るのもいいかもしれません。


  1. 1)田中明、蒲池桂子、あたらしい栄養事典. 16 日本文芸社(2016)
  2. 2)渡邊昌、運動・からだ図解 栄養学の基本. 株式会社マイナビ出版(2016)
  3. 3)「e-ヘルスネット 腸内細菌と健康」(厚生労働省)
  4. 4)灘本知憲、仲佐輝子、新食品・栄養科学シリーズ 基礎栄養学(第2版). 株式会社化学同人(2010)
  5. 5)坂井堅太郎、エキスパート管理栄養士養成シリーズ13 基礎栄養学(第3版). 株式会社化学同人(2010)
  6. 6)「食生活指針について」(農林水産省)

Ageless Lifeエイジレスライフ 推進情報室とは

50+世代の人生を推進する情報コンテンツサイト

ここAgeless Life推進情報室では、50+世代に必要とされる各種栄養素についての情報をはじめ、エイジレスライフの推進に役立つ、さまざまなコンテンツを発信していきます。

あなたのこれからの毎日を、私たちだからこそお伝えできる厳選された価値あるコンテンツによって、応援していきたく思います。

詳細