栄養トピックス 2017年11月24日

腸内のお花畑“腸内フローラ”を
元気にする短鎖脂肪酸とは?

私たちの腸には、100兆個以上もの細菌が棲んでおり、全身の健康に深く関わっています。その腸内細菌が種ごとに群生する様子は、お花畑(フローラ)に例えられ、腸内フローラ(腸内細菌叢)と呼ばれています1)。そんな腸内フローラの状態をよくするために、善玉菌を増やして悪玉菌を減らしましょう、といわれますが、そのためには、実は腸内フローラで生み出される鍵となる成分があります。それは「短鎖脂肪酸」です。腸内環境に必要とされている「短鎖脂肪酸」とは何か、ここでご紹介します。

腸内フローラが生み出す成分

短鎖脂肪酸は、中鎖脂肪酸や長鎖脂肪酸といった脂肪酸の仲間で、そのうち分子量が小さいものを指します。具体的には酢酸、酪酸、プロピオン酸などの脂肪酸です。短鎖脂肪酸の大きな特徴は、他の脂肪酸のように食物からの摂るのではなく、大部分が腸内フローラによってつくり出されることです。つくり出されるには材料が必要です。その材料は、一部の食物繊維やオリゴ糖をはじめとする難消化性成分です。難消化性成分とは、私たち人間が持つ消化酵素では分解できないものを指しますが、腸内フローラの細菌が持つ分解酵素は難消化性成分を分解することができ、その結果、短鎖脂肪酸をつくり出します。グアーガム分解物やオリゴ糖は、短鎖脂肪酸をつくるための効率的な材料であることが知られています2)

腸を整え、体を整える短鎖脂肪酸のチカラ

腸内フローラにより大腸でつくられた短鎖脂肪酸は、大部分が大腸で吸収され、私たちの体のエネルギー源になります。そればかりでなく、短鎖脂肪酸は大腸の組織を正常に保つための栄養源となったり、大腸内を弱酸性にして悪玉菌の増殖を防ぎ腸内環境を整えたりする働きもします。また、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルの吸収を助ける働きもあります2)。“脂肪”というと何かネガティブなイメージを抱きがちですが、短鎖脂肪酸こそが腸内環境を整え、全身の健康も整える働きを持つ、注目されるべき立役者のような存在なのです。

元気な腸づくりで、アクティブな人生を!

おなかの調子がいいと、気分も前向きに、生き生きと過ごせますよね。はつらつと新しいことにチャレンジし続ける人生は魅力的です。そんな毎日を過ごすためには、規則正しい生活やバランスのとれた食事が第一ですが、日々の食事にプラスして腸の健康を意識し、短鎖脂肪酸を生み出すグアーガム分解物などの難消化性成分を取り入れることで、さらに健康な腸内環境づくりが期待できそうですね。


  1. 1)安藤 朗、腸内細菌の種類と定着:その隠された臓器としての機能.日本内科学会雑誌. 104(1)29-34(2015)
  2. 2)原 博、プレバイオティクスから大腸で産生される短鎖脂肪酸の生理効果.腸内細菌学雑誌. 16, 35-42(2002)

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