人生100年時代の
Good Lifeとは何か?
石川善樹さんは東京大学/ハーバード大学を卒業され、自治医大で博士号を取得されました。予防医学の視点から、厚労省の「健康寿命」の周知事業に関わり、「人がよりよく生きるとは何か?」など、常に独自の発想と豊富な情報ソースを活用した発信を続けられています。
今回は、コーヒーと生活習慣との関係、コーヒーが人生の満足度にどう影響しているかについて、調べていただきました。世界一の長寿国である日本で「いい人生 = Good Life」を送るためには、いったい何が大切なのか?
そしてコーヒーは私たちの人生にどう関連しているのか?お話を伺います。

3つのモノサシを
意識しましょう。
いい人生かどうか?を知るための評価軸はいろいろあるのですが、私が発信したいのは 1)ココロ 2)からだ 3)人とのつながり という3つの要素、モノサシです。
単に健康かどうかだけではなく長い人生に対する満足度を高めるためには、これらがバランスよく揃っていることが大切だと考えています。そしてコーヒーに関して言えば、コーヒーはその3つの要素に働きかけ、ポジティブな意味に変換してくれる(あるいは有効な)飲みものなのではないかと思っています。
実際に日本で調査すると、コーヒーの杯数と人生の満足度には「正の相関」があるようで、特に1日3杯以上飲んでいる方は、人生に対する満足度が高い傾向にあるようです。

ちなみに、欧米ではもっと直接的な関係を追いかけた論文もあり、中でも「コーヒーと健康」の研究では、コーヒーを飲む人と健康との関連が実はたくさん注目されています。
ここから推察すると、要は、充実した人生を送っている人は、次から次へと、スイッチを入れ替えるようにいろいろなことをやっているので・・・・いわば「切り替えの道具」としてコーヒーをよく飲んでいるのではないかという「人生との相関関係」が見えてきます。
注)ここでいうコーヒーと人生の満足度とは、コーヒーを飲んだからシアワセになったというような因果関係ではありません。コーヒーを3杯以上飲んでいる人は、結果的に、満足度が高い人生を送っているという「相関関係」が見えてくるという調査結果です。

人生も「切り替える」
ことが肝心。
日本は、あっという間に100年の人生を送るような長寿国になりました。
でも人生は、あっという間には終わらないんです。思っていた以上に長い間、生きる国になったんです。ですから、いい人生を送るためには新しい考え方を身につける必要があるんではないでしょうか。
60歳で定年を迎えたら、あとは老後を10~20年過ごして人生を閉じる。そういうことは減っていくんじゃないでしょうか。100年の人生を前提として考えたら、50歳は折り返し地点。ですからそれまでにセカンドキャリアというか、それまでの仕事とは別の、新しい仕事や新しく打ち込めること、新しい人生に飛び込んでみることが必要なんだろうと考えます。
幸いにも人生には多くの先輩たちがいらっしゃいます。
さまざまな分野で活躍されている方々にお会いすると、みなさん一度は、早めに人生を「切り替えて」また新しいことにチャレンジされています。これ、結構重要なポイントなんだと思います。
100年という長い人生だからこそ、いくつものことに、複数のテーマにチャレンジできる。これからは本当にそういう時代になってくると思います。いろいろな方の人生を伺いながら、コーヒーで毎日を上手に切り替えながら、みなさんが「いい人生」を送れるように、私も発信を続けます。