アラスカン・マラミュート

ハスキーにも似た、オオカミのような風貌のアラスカン・マラミュートは、アラスカ北西部のエスキモーのマラミューツ族が飼育していた犬種で、そり犬の中でも最も古い犬種のひとつです。平和主義で物静かな愛情溢れる従順な犬です。人が大好きで、特に一度信頼した主人には、ひたすら献身的に尽くします。夏場の換毛期は、膨大な量の毛が抜けます。毎日ブラッシングしても、密な下毛はなかなか除去できないので覚悟しておいてください。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:中程度
  • 留守に対する適応力:高め
  • 子どもに対する適応力:高め
性格は?
物静かで忠誠心がありつつ、人が大好きで、特に一度信頼した主人には、ひたすら忠実です。忍耐強さもあり、子どもの遊び相手もできます。家族と一緒にいることが大好きなので、長時間留守番させると、ストレスから室内で大変ないたずらをする可能性があります。
必要とされる運動量
それほど活発ではありませんが、体力は膨大です。本人は飼い主の側にいることを幸せと感じているので、それほど散歩に行きたいということを表に出さないでしょう。しかし、活発ではないからといって、運動が不足すると、ストレスなどを溜めてしまいます。60分程度の散歩を、毎日2回は、ストレス発散のためにも行いましょう。
アラスカン・マラミュート
  • 原産国 アメリカ(アラスカ地方)
  • 犬種分類 原始的・スピッツ
  • 色・模様 ライト・グレーからブラック、セーブルからレッドまでとさまざま
  • 毛質・毛の長さ ショート/スムース(短毛)
  • 抜け毛 多め
  • サイズ 大型
  • 目安となる体高・体重 体高:雄(オス)63.5cm・雌(メス)58.5cm、体重:雄(オス)38kg・雌(メス)34㎏
  • 一日に必要な散歩量 多め
  • 活発度 中程度

起きやすい病気/ケガ
遺伝的に、毛穴の構造に異常をきたす毛包形成不全、甲状腺からのホルモン分泌低下により元気がなくなり、脱毛などを発症する甲状腺機能低下症、亜鉛過多や欠乏すると皮膚炎を発症する亜鉛反応性皮膚炎、遺伝などの要因で、正常な股関節が形成されていない股関節形成不全などが好発し、ほかにも緑内障や白内障、網膜が萎縮して動かなくなる汎進行性網膜萎縮などの眼疾患が多くみられます。また、寒さにはめっぽう強いのですが、日本の暑さはこたえます。夏場の留守番は、エアコンの効いた室内を用意しなくてはなりません。

歴史
雪の上での唯一の移動手段である犬ぞりの犬として、2000~3000年前から、アラスカ北西部のエスキモーのマラミューツ族とともに生活をしてきました。アラスカン・マラミュートは、1947年にUKC(ユナイテッド・ケンネル・クラブ)で、1935年にAKC(アメリカン・ケンネル・クラブ)で公認されました。

ドッグショーでの評価基準
頭部は幅広く、スカルは両耳の間で幅広く、ほどよい丸みがあります。ストップは浅く、鼻は黒色ですが、毛色がレッドの場合にのみ、ブラウンでもよく、冬季に退色してピンク色になる明るいスノーノーズの縞も許容されます。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はアーモンド型で、色はブラウンです。ブルーの目は失格とされます。耳は三角形で、先端がわずかに丸みを帯び、わずかに前方に傾斜し直立しています。胴体はコンパクトで、背はまっすぐで、尻に向けて徐々に傾斜します。尾は行動するとき以外は背負っています。前肢の脚は筋肉質で、後肢の脚は幅広くなります。