アメリカン・スタッフォードシャー・テリア

闘犬目的で、アメリカに渡ったスタッフォードシャー・ブル・テリアが基礎になっています。当初は徹底して攻撃性のある性格に作り上げられましたが、闘犬を目的としたため、どんどん大型化しました。その結果、本来の姿、気質をもったスタッフォードシャー・ブル・テリアはアメリカン・スタッフォードシャー・ブル・テリアとして別犬種扱いになり、闘犬目的の方はアメリカン・ピット・ブル・テリアとなり、その袂を分かちました。アメリカン・スタッフォードシャー・ブル・テリアは正しく育てれば、愛嬌があり、忠実な性格になります。しかし、トレーニングにはかなり手こずるので、犬の飼育の初心者がいきなり飼える犬種ではありません。意外と抜け毛が多いことも覚悟しておいてください。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:中程度
  • 留守に対する適応力:中程度
  • 子どもに対する適応力:中程度
性格は?
強面ではありますが、愛嬌があり高い忠誠心があります。ただし、幼いころからわがままさせ放題、あまりかまってあげなかったり、社会性が足りなかったりすると、凶暴さが前に出てきてしまいます。そうなると手がつけられません。基本的には初心者が飼育するべき犬種ではありません。
必要とされる運動量
体力とスタミナに溢れた、筋肉質の犬種ですから、毎日、たっぷりの運動を行わなければなりません。最低30分の駆け足を取り入れた散歩を、毎日2回は行いましょう。また、ストレスを溜め込まないためにも、散歩は怠らないようにしましょう。
アメリカン・スタッフォードシャー・テリア
  • 原産国 アメリカ
  • 犬種分類 テリア
  • 色・模様 さまざま
  • 毛質・毛の長さ ショート/スムース(短毛)
  • 抜け毛 少なめ
  • サイズ 中型
  • 目安となる体高・体重 体高:雄(オス)46~48cm・雌(メス)43~46cm、体重:18~23kg
  • 一日に必要な散歩量 中程度
  • 活発度 中程度

起きやすい病気/ケガ
基本的に手入れに手間はかからず健康的な犬種ですが、股関節形成不全や遺伝性の白内障の傾向があります。また、先天性心臓病の傾向があります。

歴史
イギリスのスタッフォードシャー・ブル・テリアを19世紀にアメリカに輸入し、独自の改良が加えられ、本家スタッフォードシャーよりも重く大きな闘犬になりました。1900年にはアメリカで闘犬が禁止されると、闘犬は闇の世界へと入り込み、その結果、さらに強力なアメリカン・ピット・ブル・テリアの誕生へとつながっていきます。当初はアメリカン・スタッフォードシャーとピット・ブルは同一犬種とされていましたが、現在は別犬種になっています。

ドッグショーでの評価基準
頭部は中くらいの大きさで、スカルは幅広く、十分な厚みがあります。鼻の色は黒色です。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目は丸く、色はダーク(暗色)です。耳は付け根が高い位置にあり、ローズイヤーもしくは半直立です。完全な垂れ耳は好ましくありません。胴体は背が短く、胸は正面は幅広く、前胸は胸底が深くなっています。尾は短く、先端へ向けて先細りになります。カールしすぎてはいけません。前肢の脚は十分な骨量があり、2本がやや離れてついています。後肢は筋肉質です。