ブルドッグ

2009年3月から、これまでのブルドッグのスタンダード(犬種基準)が変更になりました。今までより、頬の皮膚の垂れ下がりを減らし、長めの脚と細めの身体にすることが定められました。今後はスマートなブルドッグへと変身していくこととなります。高温多湿にとても弱く、皮膚もデリケートなので、スキンケアには注意が必要です。食後には、口周辺に残る食べカスをきれいにして、顔のシワのすき間も清潔にしておきましょう。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:中程度
  • 留守に対する適応力:高め
  • 子どもに対する適応力:高め
性格は?
現代のブルドッグは、性格も優しく、おっとりとした性格に改良されました。しかし、番犬としての警戒心はなくなっておらず、飼い主家族を守ります。しかし、それも若いときだけで、年をとると、動くのもおっくうなのか、いつも寝そべっています。しかも、そうなってしまうのが、ほかの犬種に比べ、早いようです。活発なのは、幼犬を飼い始めてからわずかな期間しかないでしょう。
必要とされる運動量
ブルドッグは、子犬のころこそ無邪気で遊び好きで、よく動き回りますが、成犬になると、いつもぐったり寝そべっていて、なかなか動こうとしません。呼吸がスムーズでないこともあり運動も好きではありません。しかし、そのまま好きにさせていると肥満体になり、より呼吸が苦しくなります。そのため、毎日少しずつでもかまわないので、散歩に連れ出しましょう。理想では10~20分程度の散歩を1日2回は行いたいところです。どう散歩に連れ出すかがポイントになるでしょう。
ブルドッグ
  • 原産国 イギリス
  • 犬種分類 使役犬
  • 色・模様 単色かスマット(単色でマスクとマズルがブラック)
  • 毛質・毛の長さ ショート/スムース(短毛)
  • 抜け毛 少なめ
  • サイズ 大型
  • 目安となる体高・体重 体高:31~36cm、体重:雄(オス)25kg・雌(メス)22.7kg
  • 一日に必要な散歩量 中程度
  • 活発度 少なめ

起きやすい病気/ケガ
胎生期の形成がうまくいかなかったことから、心室の間に穴が開く心室中隔欠損症や心臓から肺へ血液を送る動脈が狭窄し、左右の心室の間に穴が開いていて、全身に血液を送る動脈が右側に変位し、右心室の壁が厚くなる4つの症状が重なるファロー四徴などの遺伝的疾患が好発します。また、胎児の頭部が大きいため、出産時には帝王切開が多くなります。

歴史
ブルドッグはもともと雄牛と戦う競技の犬として誕生しました。その祖先は、おそらくアジアの古代のマスティフという犬種が関係していると考えられています。ブルドッグと雄牛の戦いの競技は1209年にその最初の記録が残されています。1568年にはブルドッグという名前が定着し、雄牛との血まみれの恐ろしい競技は、1835年にイギリスで禁止されるまで続きました。

ドッグショーでの評価基準
頭部スカルの円周は大きく、体高とほぼ同じ長さがあります。前額部は平らで、頭頂や頭部の皮膚はゆるく、しわが寄っていますが、目立ちすぎることはありません。ストップは深く、幅広く、マズルも幅広く、鼻と鼻孔は大きく、色は黒色です。顎は幅広く頑丈で、下顎は前に突出し、上へ巻き上がっています。歯の咬み合わせはわずかに下の切歯が上の切歯より前方に出るアンダー・ショットです。目は丸く中くらいの大きさで、低い位置に離れてついています。色はダーク(暗色)で、ほとんど黒色に近い色をしています。耳は付け根の位置が高く、全体的に内側に折りたたまれて、後方に寝たローズ耳です。首は短く、太く、厚みがあり、のどにはだぶだぶの皮膚があり、下顎から胸まで首の内側にデューラップ(のどの下の皮膚のたるみ)があります。胴体は幅広く、丸みを帯びています。背線は、肩のすぐ後ろが少し低く、腰に向かって次第に高くなり、腰から尻までは、急なスロープを描いてまた低くなります。尾は付け根の位置が低く、短めで、付け根は太く、急に先細ります。下向きに保持されます。前脚は2本が離れてついていて、外見は弓状に曲がって見えますが、骨はまっすぐです。後脚も太く、筋肉が発達していて、前脚に比べてやや長くなります。