キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル

優雅で気品あふれる容姿な上に、人が大好きで天真爛漫で、誰にでも警戒せずに愛想をふりまける、根っからの社交家です。原産国であるイギリスでも、この犬種は特別に愛されているのも、十分にうなずけます。遊び方もいたって穏やかで、老人や幼児に対しても思いやりをもって接することのできる賢さが魅力です。飼い主をとことん信じて愛そうとするけなげさもそなえている、理想の家庭犬だといえます。被毛はソフトで、軽いウェーブがかっています。この被毛がもつれないように毎日のブラッシングは欠かせません。また、垂れ耳なので、耳の状態や汚れもチェックしましょう。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:高め
  • 留守に対する適応力:高め
  • 子どもに対する適応力:高め
性格は?
トイ・ドッグらしくとても優しい性格をしていて、遊び好きです。外交的で知的で、いつまでも若々しいイメージです。トレーニングもしやすく、子どもやほかのペットとも問題なくやっていけます。性格上は、まったく手のかからない犬種といえます。
必要とされる運動量
肥満傾向にあるので、毎日の散歩を兼ねた運動は欠かせません。毎日2回、それぞれ30分程度の散歩、またはドッグランなどでの自由運動を行いましょう。散歩は運動だけでなく、屋外の風や臭いを感じで感受性を高めたり、ほかの犬や人との触れ合いで社会性を養うことにも役立ちます。遊び好きのキャバリアにとっても、遊びを交えた散歩に連れ出してあげましょう。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
  • 原産国 イギリス
  • 犬種分類 愛玩犬
  • 色・模様 ブラック&タン、ルビー、ブレインハム、トリコロール
  • 毛質・毛の長さ ロングコート(長毛)
  • 抜け毛 中程度
  • サイズ 小型
  • 目安となる体高・体重 体高:31~33cm、体重:5.4~8kg
  • 一日に必要な散歩量 中程度
  • 活発度 少なめ

起きやすい病気/ケガ
食事と運動のバランスが崩れると、すぐに太ります。特に老犬になり、運動量が減ってきたときは要注意です。年齢を重ねてからの肥満は、体にかなりの負担になり、様々な障害が出てきます。栄養の偏りから皮膚疾患を発症したり、重い体重のために膝蓋骨に異常が出る場合があります。また、多くのキャバリアが持ち合わせている遺伝疾患に心内膜症があります。ほかにも免疫不全症候群や眼瞼内反症などがあります。

歴史
16~18世紀の肖像画には、小さなスパニエルが多く残されています。その中のひとつが、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの系統です。イギリスのチャールズ二世が、肖像画に残されたスパニエルを復元しようと賞金をかけました。1920年代に鼻先のつぶれたキング・チャールズ・スパニエルによく似た犬が誕生し、その中から鼻先の長いキング・チャールズ・スパニエルを探し、1940年代にはキング・チャールズ・スパニエルと区別されるようになりました。

ドッグショーでの評価基準
頭部スカルの両耳間はほぼ平らで、ストップは浅く、鼻は黒色です。マズルの長さは約3.8cmで、先端に向かって徐々に細くなります。とがって弱々しいスニッピーと呼ばれる傾向にあるものは好ましくありません。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目は大きく、両目が広く離れてついていて、色はダーク(暗色)です。丸い目は突出していません。耳は長く、付け根の位置が高く、豊かな飾り毛があります。首はほどよく長く、わずかにアーチを描いています。胴体の背は水平で、胸はほどよい深さと張りがあります。尾は長さが胴体と釣り合いがとれていて、背の高さよりも高く上げることはありません。前脚はほどよい骨量でまっすぐです。肩甲骨が後方によく傾斜していて、後脚もほどよい骨量です。前・後足とも引き締まり、弾力があり、十分な被毛で覆われています。