起きやすい病気/ケガ
好発する疾患として、肘形成不全や股関節形成不全のほか、胃捻転や食物を飲み込めなくなる巨大食道症、接触過敏症、A型血友病、下垂体矮小症、マラセチア菌という真菌の感染による皮膚炎や外耳炎を引き起こすマラセチア感染症や粘膜からの出血がみられるフォン・ヴィレブランド病などがあげられます。
歴史
ジャーマン・シェパード・ドッグの歴史は、当時、ドイツの軍人だったマックス・フォン・シュテファニッツ抜きでは語れません。彼は、軍人よりも農場経営をしたくて、退役後、念願だった農場で牧羊犬の作出を始めます。1899年、ドイツ国内で行われたドッグショーで、ジャーマン・シェパード・ドッグの原型となる犬を見つけたシュテファニッツは、その犬を入手し、友人らとジャーマン・シェパード・ドッグの繁殖のための協会を立ち上げます。入手した犬を「ホーランド・フォン・グラフラート」と名付け、ジャーマン・シェパード・ドッグの第一号として登録しました。その後繁殖を重ね、1915年までは、ロングヘアード、ワイヤーヘアードが混在していましたが、現在ではショートヘアードがスタンダードとなっています。その中で、ホワイト・シェパードも存在しましたが、後に別犬種として独立しています。
ドッグショーでの評価基準
頭部はくさび型で、スカルとマズルの比率は1:1です。スカルの幅と長さはほぼ等しくなっています。ストップは傾いていますが、目立ちすぎることはありません。鼻筋はまっすぐで、鼻の色は黒色。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目は中くらいの大きさで、アーモンド型で、わずかに斜めについていて、色はダーク(暗色)に近いものが望ましいとされます。耳は中くらいの大きさで、まっすぐに立ち、先端は先細り、外耳は正面を向いて開いています。首は頑丈で胴体の水平線に対する首の角度は約45度です。胴体の背はしっかりしていて、筋肉質です。腰は広く、胸はほどよく広く、胸の下部は長いほど好ましいとされます。尾はゆるやかなカーブを描いて垂らして保持します。前肢の脚は、どの角度から見てもまっすぐで、後肢は少し後方に引かれ、後ろから見て平行です。