起きやすい病気/ケガ
近年では、先天性の股関節形成不全が多く見られるので、歩行の様子を確認して、おかしいと感じたら、獣医師に相談しましょう。また、ショップやブリーダーからの入手の際に、できれば、その子の両親の健康状態を確認しましょう。ほかにも大動脈弁狭窄、アトピー性皮膚炎、甲状腺機能低下症、悪性リンパ腫、白内障などがみられます。
歴史
ラブラドル・レトリーバーと人気を二分するゴールデン・レトリーバーは、1800年代にイギリスで作出されました。今は絶滅してしまった、ツイード・ウォーター・スパニエルやニューファンドランド、アイリッシュ・セターとその他のウォーター・スパニエルの交配を重ね、さらに改良を加えながら現在の姿になりました。とにかく水中と陸上での狩りに優れた犬種で、獲物の追跡にも活躍していました。たちまちイギリスでは人気犬種になり、その後1890年代にはアメリカに輸入されました。しかし、ドッグショーに出場したのは1920年代になってからで、それまでは、もっぱら実用犬として活躍していたようです。
ドッグショーでの評価基準
頭部はバランスがとれ、輪郭がはっきりしています。スカルは幅広く、ストップははっきりしています。鼻は黒色が好ましく、マズルは幅広く、深く、長さはスカルの長さに等しくなります。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はほどよく離れてついていて、色はダーク・ブラウンです。耳はほどよい大きさで、付け根の位置は目とほぼ水平にあります。首は十分な長さで筋肉質です。胴体の背のトップラインは水平で、肋骨と寛骨の間を連結するカプリングは短く、筋肉質です。胸は心臓を収めるのに十分な広さで、肋骨は底が広く、よく張っています。尾は背線と同じ高さについていて、背線に連なって保持され、先端はカールしません。下に垂らせば、長さは飛節に達します。前脚はほどよい骨量まっすぐで、肩甲骨が長く、十分に後方に傾斜しています。後脚は頑丈で筋肉質です。下腿は強く健全です。飛節の位置は十分に低く、後ろから見るとまっすぐです。カウ・ホック(後脚の飛節が左右とも牛のように内側に寄っている肢勢)は好ましくありません。前・後足ともに丸く、猫足のようです。被毛の毛色は、わずかに見られる白毛は、胸にだけ許容されます。