ジャック・ラッセル・テリア

ネズミやウサギなどの小動物を、巣穴に潜り込んで捕まえる猟犬なので、どんな時も探求心好奇心にみちあふれ、疲れるということを知らないかのように活発で元気満々に動き回ります。勇敢で挫折することを知らず、何にでも大胆不敵に挑戦していきます。楽しいことやいたずらが生きがいといった感じで、次々になにかをやらかします。とにかくいつも瞳を輝かせながら、忙しそうにちょこまかと動き回っていて、うるさいくらいに抜群の存在感があります。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:高め
  • 留守に対する適応力:少なめ
  • 子どもに対する適応力:高め
性格は?
とにかく活発で元気いっぱいの気質で、どこにそれだけのスタミナがあるのかあきれてしまうほどです。しかし、ひじょうに賢く、様々なトレーニングを簡単にこなしていきます。その分、悪知恵も働くようで、少しでも目を離すと、何をしでかすか分かりません。静かになったときは要注意です。
必要とされる運動量
いつでも活発で、まったく切れることのないスタミナの持ち主です。毎日の簡単な散歩だけでは、とても満足することはありません。飼い主の都合さえつけば、1時間でも散歩に出かけることでしょう。基本的には毎日2回、朝と夕方に30分以上の散歩を行いましょう。ドッグランでの自由運動は、個体の性格を見極めて、ほかの犬とのトラブルがなければ行ってもいいでしょう。
ジャック・ラッセル・テリア
  • 原産国 イギリス
  • 犬種分類 テリア
  • 色・模様 白地の部分がブラックまたはタンの斑よりも優勢でなければならない
  • 毛質・毛の長さ ショート/スムース(短毛)、ブロークン、ラフ
  • 抜け毛 多め
  • サイズ 超小型~小型
  • 目安となる体高・体重 体高:25~30cm、体重:5~6kg
  • 一日に必要な散歩量 多め
  • 活発度 高め

起きやすい病気/ケガ
比較的健康な犬種ですが、遺伝的にマラセチア菌という真菌の感染による皮膚炎や外耳炎を引き起こすマラセチア感染症や、多飲多尿や食欲亢進、腹部の膨満などが症状として表れる副腎皮質機能亢進症、歩行異常を発症するレッグ・カルベ・ペルテス病、膝蓋骨脱臼、白内障などが好発します。

歴史
1819年、パーソン・ジャック・ラッセル牧師がオックスフォードでトランプというメスのテリアを入手したことから、ジャック・ラッセル・テリアの歴史は始まります。その当時、その犬はフォックス・テリアで、牧師はよりキツネ狩りに適した品種を作り出そうとしていました。完成した当時のジャック・ラッセル・テリアは、体高が14インチ(約35㎝)、体重14ポンド(約6.3kg)とされており、足の長いパーソン・ラッセル・テリアが原型となっていたようです。これは、パーソン・ジャック・ラッセル牧師(1795~1883年)の死後、40年たってから、トランプの絵が描かれましたが、実際にその犬を見て描いたわけではなく、その大きさが正しいものなのかは不明です。その後、エディ・チャップマンという人物が、30年かけてジャック・ラッセル・テリアを探し、それによると、99パーセントのジャック・ラッセル・テリアのオスが体高が12インチ以下(約30㎝)であったと記録しています。しかし、最終的には、1970年にイギリスで大きめのスタンダードができ、その後1972年にはオーストラリアで小型、いわゆるジャック・ラッセル・テリアのスタンダードが認識されました。

ドッグショーでの評価基準
スカルの頂は平らで、ほどよい幅があり、目に向かって次第に細くなります。さらに幅広いマズルに向かって先細ります。ストップははっきりしていますが、目立ちすぎることはありません。鼻は黒色です。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目は小さく、ダーク(暗色)で、アーモンド型です。耳はボタン・イヤーまたは垂れ耳です。首はすきりとしています。胴体は背は水平で、キ甲から尾の付け根までの長さは、体高よりもわずかに長くなります。胸は胸底が深く、肘の後ろの胴周りは約40~43cmです。尾は活動しているときには直立します。前肢は肩甲骨がよく後方に傾斜していて、前脚は前から見ても、横から見てもまっすぐです。後肢は頑丈で筋骨たくましく、リア・パスターン(飛節と指の間)は後ろから見てまっすぐです。