起きやすい病気/ケガ
顔面に膿瘍やかさぶたを伴う皮膚炎が発生し、重度になると全身性になる自己免疫性疾患の落葉状天疱瘡、血液中の血小板に異常が発生し、重度になると血便、血尿、吐血、鼻血などが止まらなくなるスピッツ犬血小板障害、真性癲癇、膝蓋骨脱臼などが好発します。
歴史
日本スピッツは、外国から持ち込まれた祖先犬を、日本で改良し作出した犬種です。その基礎になった犬種には諸説ありますが、よく似ているといえば、ジャーマン・スピッツのミッテルまたはクラインです。少し小ぶりですが、そのままの姿をしていて大変似ているのはイタリアン・ボルピーノです。色だけでいえば、サモエドです。サモエドを小型に改良したということも考えられますが、過去に日本スピッツがよく無駄吠えをし、うるさいというイメージがありました。これは、人気が高まったことで、乱繁殖が行われた結果といわれていますが、もともとの性質が全面に出たと考えてみると、やはりジャーマン・スピッツかイタリアン・ボルピーノではないかと考えられます。当然、品種改良の過程で、サモエドなどほかの犬種の血が導入されたことは間違いないでしょう。昭和30年代には、日本スピッツの一大ブームが巻き起こり、今では考えられませんが、登録犬数がトップになるほどでした。その結果、乱繁殖を行ったために、よく無駄吠えをする騒々しい犬というレッテルが貼られ、また、多くの洋犬が輸入されるようにあったことで、その後少しずつ姿を消していきました。
ドッグショーでの評価基準
頭部はほどよい幅と丸みがあります。スカルは前頭部がほどよく発達し、後部で最も幅広くなります。鼻は小さく丸く黒色です。マズルは鼻孔部がとがっていますが、先端はわずかに丸みがあります。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はほどよい大きさのアーモンド型で、色はダーク(暗色)です。耳の付け根の位置が高く、小さい三角形の立ち耳で、前方に向かって直立しています。首はほどよい長さです。胴体はキ甲が高く、背はまっすぐで短く、腰や胸は幅広くなっています。尾は付け根の位置が高く、背上に背負っています。前肢は肩甲骨が後方によく傾斜していて、湖水は筋肉に富み、足は猫足状で、パッドは厚く、爪とともに黒色が好ましいとされます。