起きやすい病気/ケガ
基本的に健康な犬種です。特になりやすいとされる重大な疾病はありませんが、アレルギー性皮膚炎などがみられます。要因は遺伝性の場合や、食物が関係している場合があります。皮膚の状態をチェックして、異常を確認したら、動物病院で検査を受けましょう。
歴史
甲斐の国(現在の山梨県)に古くから存在した猟犬です。山深い地で、長きに渡り隔離されていたため、古くからの特徴を残しています。甲斐虎毛犬(かいとらげいぬ)の別名もあるように、一般的には黒毛に近い茶褐色の被毛に虎模様が入っていますが、赤虎毛、中虎毛もあります。この虎毛は、山の中で狩りをする際に保護色になっていると言われています。昭和4年(1929年)、当時、固定しきれていなかった甲斐犬を、現在の南アルプス市の地犬を基礎にして固定していきました。そして昭和6年(1931年)、甲斐日本犬犬愛護会が設立され、昭和9年(1934年)、天然記念物に指定されました。名前は「飼い犬(かいいぬ)」と混乱しないように「甲斐犬(かいけん)」とされました。
ドッグショーでの評価基準
頭部スカルは幅広く、ストップは急な傾斜をしています。額溝は浅く、鼻の色は黒色です。マズルはとがっていて、あまり長くありません。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はやや三角形で、色は暗褐色です。耳は三角形で、やや前方に傾斜し、直立しています。胴体はキ甲が高く、背はまっすぐで短く、腰は幅広く、胸は胸底が深く、あばらがよく張っています。尾は付け根の位置が高く、太く、背上に力強く巻くか、鎌状に湾曲させて上げています。肩は肩甲骨がほどよく後方に傾斜し、前脚がまっすぐで、前肢は筋肉がよく発達しています。後肢もよく発達しています。