マルチーズ

純白の美しい被毛は、ショードッグの場合、被毛を長く伸ばし、毎日ブラッシングで艶やかにし、伸ばした被毛は痛まないようにラッピングして保護する必要があります。一般的に飼育する場合は、短くトリミングし、特に涙焼けと口周りの汚れに注意します。せっかくの純白が、顔周辺だけ茶色くなっているのはもったいないです。ときどき涙を拭いてあげ、食後には、口周辺のお手入れも忘れずに。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:高め
  • 留守に対する適応力:高め
  • 子どもに対する適応力:高め
性格は?
知的で優しく、純白の被毛が気品に満ち溢れていますが、実際は活発で、遊びも大好きです。決して過保護に扱うべきではなく、元気に育ててあげる犬種です。飼い主に抱かれることも大好きで、安定した抱き方をすれば、いつまでもおとなしくしています。飼い主家族には愛情深く接し、さびしがりやの面もあるので、同じ室内にいるのに放っておくことはせず、いつも気にかけているということをわからせてあげると安心します。
必要とされる運動量
毎日の運動は、それほど多くの時間は必要ありません。1日1~2回、10分程度の散歩で十分足ります。あとは室内で大暴れするというわけではなく、普通に生活していれば問題ありません。しかし、散歩はほかの犬や人との触れ合いで、社会性を養い、天気の良い日には日光浴にもなり、健康な皮膚を維持するにも役立つので、全体的な健康を維持するためにも、屋外に出かけるといいでしょう。
マルチーズ
  • 原産国 マルタ共和国
  • 犬種分類 愛玩犬
  • 色・模様 ホワイト、アイボリー
  • 毛質・毛の長さ ロングコート(長毛)
  • 抜け毛 少なめ
  • サイズ 超小型
  • 目安となる体高・体重 体高:20~25cm、体重:3.2kg以下で2.5kgが理想
  • 一日に必要な散歩量 少なめ
  • 活発度 少なめ

起きやすい病気/ケガ
遺伝的な疾患として、マラセチア菌という真菌の感染による皮膚炎や外耳炎を引き起こすマラセチア感染症や水頭症、低血糖、興奮やストレスによって、全身が細かくふるえ、悪化すると癲癇などの発作を引き起こす犬ふるえ病、眼瞼内反症、緑内障、膝蓋骨脱臼などがあります。

歴史
かわいらしく、美しいマルチーズですが、その歴史は非常に古く、紀元前6000年から8000年前に始まったと考えられています。地中海に浮かぶマルタ島が原産地ですが、マルチーズがもともとマルタ島の土着の犬だったかは不明です。おそらく南中央ヨーロッパの民族がマルタ島に持ち込んだスピッツ系の犬がルーツではないかと考えられています。いずれにしても、その歴史は古代エジプトでも知られていて、さらにはローマの哲学者たちも、マルチーズを所有していました。1800年代中ごろから1900年代初頭にかけて、マルチーズの分類について議論されました。当初はテリアのグループに属すると考えられ、実際、テリアのようにネズミの捕獲にも優れていました。その後、被毛の状態からスパニエルではという意見も出ましたが、結局そのどちらでもなく、マルチーズはマルチーズというところで落ち着いています。

ドッグショーでの評価基準
頭部スカルは、わずかに丸みをもち、両耳側は幅広くなっています。ストップは適度にあり、花の色は黒色です。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はやや丸く、色はダーク(暗色)で、目の縁は黒色です。耳の付け根はわずかに低く、豊富な長い被毛に覆われて、垂れています。首は十分な長さで高く保持します。胴体は背がまっすぐで、腰は強く、胸はよく発達しています。あばらは張っていて、腹は引き締まっています。尾は長い飾り毛が豊富で、背上に保持されます。前肢はまっすぐで、骨量に富み、十分な飾り毛に覆われます。前足は指が小さく、飾り毛に覆われています。パッドは柔軟性があり黒色です。後肢は筋肉に富み、まっすぐです。毛色は純白が望ましく、淡いタンやレモンも許容されますが、望ましくありません。