起きやすい病気/ケガ
遺伝的に皮膚疾患が多く、繰り返し同じような脱毛が起こるパターン脱毛や、毛色の薄い部分に脱毛や毛包炎が発生するカラー・ダイリューション脱毛などがみられます。また、糖尿病、白内障、緑内障なども好発します。運動神経にも優れていて、ジャンプ力もある分、骨折や脱臼の怪我も多くみられます。
歴史
ドーベルマンをそのまま小さくしたようなミニチュア・ピンシャーは、実際にはドーベルマンから派生したわけではなく、約200年前、ドーベルマンよりはるかに古い時代から存在していました。17世紀の絵画や彫刻の中に、ミニチュア・ピンシャーと思われる犬が残されています。1919年にアメリカに初めて輸入され、1925年にAKC(アメリカン・ケンネル・クラブ)に公認されました。1938年にはイギリスにも輸入され、同年に公認されています。
ドッグショーでの評価基準
外観はスクエア(体長と体高がひとしい正方形)です。頭部スカルは長く、オクシパットはいちじるしく突出していません。額は平らで、その延長線上は鼻筋に平行しています。ストップはわずかですが、はっきりしています。鼻は黒色で、マズルは先端が鈍角のくさび型、鼻筋はまっすぐです。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はオーバル(卵型)で、色はダーク(暗色)です。耳は付け根の位置が高く、基本は立ち耳です。首はカーブし、短すぎません。胴体の背線はキ甲から後方へかけて、わずかに傾斜していて、背は頑丈で短く、ぴんと張っています。胸は適度に幅広く、オーバルで、胸底は肘の位置に達します。尾は断尾してもしなくてもかまいません。前脚は前から見ると頑丈でまっすぐです。2本の脚は接近していません。肩は肩甲骨が水平線から約50度の角度によく傾斜し、十分に筋肉がついています。前足は、指がきつく握られていて、猫足状に隆起しています。爪は短く、色はダーク(暗色)です。後脚は横から見ると傾いていて、後ろから見ると2本が平行になっています。