起きやすい病気/ケガ
小型犬ならではの膝蓋骨脱臼が多くみられます。また、チワワのように頭頂部の泉門が弱いこともあるので、頭部への強い衝撃は禁物です。成長過程での健康診断を行い、異常の早期発見に努めましょう。ほかに多発する病気に、白内障や眼瞼内反症、黒色被毛毛包形成不全、遺伝性難聴などがあります。
歴史
パピヨンの歴史は古く、すでに15世紀のイタリアの絵画には、パピヨンらしき犬が描かれています。もともとはスペインのスパニエルが祖先と考えられていますが、18世紀にはフランスのマリー・アントワネットにも愛され、宮廷内では、当時、パピヨンを自分の肖像がに取り入れるのが流行しました。後に、フランス人のブリーダーによって、現在の姿に完成されました。
ドッグショーでの評価基準
頭部スカルは、前から見ても横から見ても丸みを帯びすぎることはありません。ストップははっきりしていて、鼻は小さく黒く、丸い形ですが、上部はわずかに平らです。マズルの長さはスカルよりも短く、細くとがっていて、鼻筋はまっすぐです。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はやや大きく、アーモンド型で色はダーク(暗色)です。耳は立ち耳と垂れ耳(ファレーヌ)があり、立ち耳は高く位置しています。耳の内側のラインは水平に対して45度です。耳の先はとがっていてはならず、耳の内側は細いウェーブ状の被毛に覆われ、外側は長い飾り毛に覆われています。垂れ耳は付け根の位置が高く、垂れ下がり、ウェーブのかかった長い被毛に覆われています。耳の先が垂れた半直立耳は重大な欠点と見なされます。首はほどよい長さで、うなじはわずかにアーチを描いています。胴体のトップラインは平らで、腰はわずかにアーチを描いています。胸は幅広く、胸底は深く、腹はわずかに巻き上がっています。尾は付け根の位置が高く、やや長く、十分な飾り毛があります。決して背上で巻いたり、水平に乗ったりしてはいけません。脚はまっすぐで、長すぎてはいけません。前脚は肩がよく発達していて、ボディに密着しています。後脚は足首の関節であるホック・ジョイント(飛節)がよい角度に曲がっていて、足は第3指が長めで、全体的に細長い兎足で、爪は黒が好ましいとされています。毛色は頭部にホワイトが大半を占めているのは欠点となります。