ポメラニアン

ほめられたりちやほやされるのが大好きで、自己中心的な面も強い方です。気が強い面があり、場合によっては子どもに対しても攻撃的になることがあります。また、ちょっと足を踏んずけたりしただけで、簡単に骨折してしまうほど、骨がか細いなど欠点の多い犬種ですが、それを補って余るほどの愛嬌たっぷりのサービス精神旺盛な性格と、その美しさに魅力があります。一般的に被毛のカラーはオレンジやクリームですが、ブラックやブルーもあります。分厚いダブルコートは、暑さに弱く、熱中症に注意したいところです。一般的には、夏は被毛を短くカットしていることもあります。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:高め
  • 留守に対する適応力:中程度
  • 子どもに対する適応力:少なめ
性格は?
とても活発な性格で、知的な面もあり、学習意欲もあります。が、自分の思い通りにならないと、怒りっぽくなったりします。それでも好奇心旺盛で、注意深く、不審な物音や人物にも吠えて反応します。吠えて、相手を威嚇しているのですが、その姿は少しずつ後ろに下がっていたりもする臆病な面もあります。
必要とされる運動量
散歩は1日2回、それぞれ10分程度の短時間で十分足ります。しかし、毎日同じ時間に散歩に出かけると、その時間に激しく吠えて催促することもあるので、飼い始めたら、最初から不定期にしておくと、無駄吠えが少なくなります。超小型ならではの膝蓋骨脱臼がみられがちなので、散歩中の運動は、足腰の筋肉育成にも役立ち、予防にもなります。
ポメラニアン
  • 原産国 ドイツ
  • 犬種分類 原始的・スピッツ
  • 色・模様 ブラック、ブラウン、ホワイト、オレンジなどさまざま
  • 毛質・毛の長さ ロングコート(長毛)
  • 抜け毛 多め
  • サイズ 超小型
  • 目安となる体高・体重 体高:20cm±2cm、体重:1.8~2.3kg
  • 一日に必要な散歩量 少なめ
  • 活発度 少なめ

起きやすい病気/ケガ
華奢な体は、骨が細く、落下事故などにより骨折が多くみられます。散歩や室内での遊びには十分注意が必要です。また、涙がいつも出ている流涙症も多く、毎日目元を清潔にしておくことが必要です。さらに、早い段階で歯が抜け落ちることが多いので、幼いうちから、歯のメンテナンスには気を使いましょう。ほかに好発する病気として、流涙症、白内障、膝蓋骨脱臼、動脈管開存症、停留睾丸、気管虚脱などがあります。

歴史
基礎となったのは、北方スピッツ系です。この大型の犬を、ドイツのポメラニア地方のプロシア領域で小型・改良して誕生したのがポメラニアンです。1800年代には、マリー・アントワネットやモーツアルトもポメラニアンの愛好家でした。1800年代後半には、ビクトリア女王もポメラニアンの愛好家となりました。

ドッグショーでの評価基準
外観は豊富な下毛によって生じる美しい被毛があり、フォクシー・ヘッド(キツネのような頭部)ととがった耳がスピッツ独特の外観を作り出しています。頭部スカルは上から見ると、後頭部が最も幅が広く、鼻先に向かってくさび形に徐々に先細になります。ストップははっきりしていますが、急ではありません。鼻は丸く小さく、色は黒色ですが、被毛がブラウンの場合はダーク・ブラウンになります。マズルは長すぎず、スカルとの比率は2:4です。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトですが、上下の切歯の端と端がきっちりと咬み合うピンサーズ・バイトも許容され、前臼歯のいくらかの欠歯も許容されます。目は切れ長で、わずかに傾斜しています。色は暗褐色です。耳は小さく、付け根の位置が高く、先端がとがった三角形で直立しています。首はやや短く、わずかにアーチを描き、被毛が豊富です。胴体は背が短く、まっすぐで、胸は胸底が深く、十分に張っています。腹部はわずかに巻き上がっています。尾は付け根の位置が高く、中くらいの長さで、上へ伸び、背上で前方に向けて背負っています。尾先の二重巻きは許容されます。前脚はまっすぐで、肩甲骨は長く、後方へ十分に傾斜しています。後脚は筋肉が発達し、後ろから見るとまっすぐです。前足は小さく、丸く、指をきつくにぎった猫足です。爪とパッドの色は黒色ですが、被毛がブラウンの場合のみ、ダーク・ブラウンとなります。