サモエド

純白の分厚い被毛に包まれたサモエドは、極寒の地シベリアに古代から住んでいるサモエード族が大切にしていた犬種です。大柄で自信に満ちた印象ですが、実際はとても寂しがりやでベタベタの甘えん坊なうえ、おちゃめでいたずら大好きな、子犬がそのまま大きくなったような犬です。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:中程度
  • 留守に対する適応力:高め
  • 子どもに対する適応力:高め
性格は?
サモエドは大人しく、平和主義の犬種です。飼い主に忠実で、友好的です。一般家庭において飼育される場合、あまりにもみんなに友好的なため、あまり番犬として役に立つかは疑問です。ただし、夜中の不審な物音や人陰には吠えて反応します。非常に知的ですが、逆にそれがトレーニングの進行を妨げるかもしれません。飼い主も忍耐強く対応していかなくてはならないでしょう。
必要とされる運動量
がっしりした体型で、いかにも活発に運動しそうですが、実際には、あまり活発ではありません。運動能力は優れていますが、どちらかといえば、どっしり構えているタイプです。しかし、運動はこなさなければ、健康を維持することはできません。30分以上の駆け足を取り入れた散歩を、毎日2回程度行いましょう。
サモエド
  • 原産国 ロシア(シベリア地方)
  • 犬種分類 原始的・スピッツ
  • 色・模様 ピュア・ホワイトまたはクリーム
  • 毛質・毛の長さ ロングコート(長毛)
  • 抜け毛 多め
  • サイズ 中型~大型
  • 目安となる体高・体重 体高:雄(オス)57cm・雌(メス)53cmが理想、体重:19~30kg
  • 一日に必要な散歩量 多め
  • 活発度 中程度

起きやすい病気/ケガ
股関節形成不全とアレルギー性皮膚炎の傾向があります。ほかにも胃がねじれを起こし、内部にガスや液体が貯溜する胃捻転、主に去勢していない雄(オス)の肛門周辺の腺に腫瘍ができる肛門周囲腺腫、遺伝などの要因で、正常な股関節が形成されていない股関節形成不全、白内障などが好発します。

歴史
極寒の地シベリアに古代から住んでいるサモエード族という狩猟民族は、何世紀にも渡って、ソリを引き、トナカイの番や狩猟などの仕事をする、真っ白でたくましい犬を家族として飼育していました。それがサモエドです。1889年、イギリスの探検家R・スコットが発見し、第一次世界大戦の前にイギリスに数頭連れ帰りました。1927年にUKC(ユナイテッド・ケンネル・クラブ)に公認され、その後アメリカにも導入されました。

ドッグショーでの評価基準
頭部はくさび型で、スカルの頂は、前から見ても横から見てもわずかに凸状になっていて、目と目の間にわずかな額溝があります。ストップははっきりしていますが、目立つほどではありません。鼻の色は黒色が望ましいとされます。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目はアーモンド型で、色はダーク・ブラウンです。耳は小さく、三角形で直立しています。胴体はコンパクトで、キ甲ははっきりしていて、筋肉質です。尾は付け根の位置は、どちらかというと高く、警戒時や行動時には背上または側面に巻いています。前肢は筋肉質で、前から見るとまっすぐで平行です。後肢は後から見るとまっすぐで、筋肉質です。