起きやすい病気/ケガ
血液が心臓から肺に送られる途中にある弁が狭くなっているために、全身に十分な酸素が回らなくなる肺動脈弁狭窄、イヌニキビダニによる全身性毛包虫症、ストレスなどの誘発により、全身性の痙攣を起こすスコッチ痙攣、粘膜からの出血がみられるフォン・ヴィレブランド病、脂漏性皮膚病、遺伝性難聴、頭部や眼への打撲などによる衝撃や遺伝性によることが原因の水晶体脱臼、白内障、悪性リンパ腫などが好発します。
歴史
テリアらしい風貌のスコティッシュ・テリアは、その名のとおりスコットランド原産のテリアです。スコットランドはウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアやケアーン・テリア、スカイ・テリア、ダンディ・ディモント・テリアなどが原産地になっていますが、1800年ころまでは、それぞれが特定の品種として扱われていませんでした。そのため、それまでは雑種化があったようですが、その副産物として、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアやケアーン・テリア、ダンディ・ディモント・テリアの基礎になったようです。1860年には、ドッグショーに出場するために、アバディーン・テリアという名前になりました。これは、スコットランドのアバディーン市出身だったこともあります。1883年に、それぞれの犬種を独立した犬種にする運動が起こり、スコティッシュ・テリアの名前に改名され、1888年にスコットランドでスコティッシュ・テリアのクラブが設立されましたが、皮肉にも、その前年の1887年に原産地よりも先にイギリスで設立されていました。アメリカでは1880年代に紹介され、1885年にはAKC(アメリカン・ケンネル・クラブ)で公認もされていました。
ドッグショーでの評価基準
頭部スカルは長いため、かなり幅がありながら狭く見えます。頂はほぼ平らです。ストップはわずかですがはっきりしています。鼻は大きく、横から見ると、後方に傾斜しているように見えます。マズルは厚みがあり、スカルとマズルの長さはひとしくなります。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトまたは上下の切歯の端と端がきっちりと咬み合うレベル・バイトです。目はアーモンド型の暗褐色で、両目がかなり離れています。耳は先端がとがり、頭頂に直立しています。首はほどよい長さで筋肉質です。胴体のトップラインはまっすぐで、平らです。背や腰は筋肉質です。尾は付け根は太く、先細りになり、直立するか、わずかに曲がっている。前肢は肩甲骨がよく後方に傾斜し、後肢は大腿に厚みがあります。