シーリハム・テリア

この白いスコティッシュ・テリアのような、ミニチュア・シュナウザーにも似たテリアは、地中にある獲物の巣穴の中や、いばらや茂みの中、冷たい水中など、どんな場所でも勇猛果敢に動き回れる、まさに万能の猟犬として、1850~1891年にかけて誕生しました。被毛の手入れはそれほど手間はかかりませんが、定期的なトリミングが必要です。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:高め
  • 留守に対する適応力:中程度
  • 子どもに対する適応力:中程度
性格は?
ぬいぐるみのように愛くるしい外見の印象と違って、とても気が強くて喧嘩っ早いところがあります。自分に対して無礼な態度をとったり、平和な静寂を乱すような者には、相手が誰であろうと、臆する事なく、本気で怒って攻撃をしかけてきます。飼い主には忠実で、愛情豊かです。しかし、見知らぬ人に対しては激しく吠えかかることもあります。やや頑固な部分もあるので、トレーニングは簡単ではありません。
必要とされる運動量
運動量はそれほど多くないので、マンションなどでも十分飼うことができます。ただし、無駄吠えをさせないことが前提です。必要な運動量は少ないですが、社会性を養うためにも、毎日の散歩は欠かさないようにしましょう。30分程度の駆け足などを取り入れた散歩を、毎日2回は行いましょう。
シーリハム・テリア
  • 原産国 イギリス(ウェールズ地方)
  • 犬種分類 テリア
  • 色・模様 ホワイトの単色、または、ホワイトの地色にレモン、あるいはブラウン、ブルー、穴熊色の斑が頭部と耳に入る
  • 毛質・毛の長さ セミロング(中毛)
  • 抜け毛 中程度
  • サイズ 小型
  • 目安となる体高・体重 体高:31cmを超えてはならない、体重:雄(オス)9kg・雌(メス)8.2kgが理想
  • 一日に必要な散歩量 中程度
  • 活発度 中程度

起きやすい病気/ケガ
基本的に健康な犬種で、特になりやすいとされる重大な疾病はありません。強いて言えば、アレルギー性皮膚炎や眼疾患、椎間板ヘルニア、関節炎などがあります。

歴史
1850~1891年にかけて、イギリスのウエールズで、ジョン・エドワーズ大佐がダンディ・ディモント・テリアやワイヤー・フォックス・テリア、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどの交配と、コーギーも加えて作出しました。主にカワウソやキツネ、アナグマの狩りに活躍しました。1903年には初めてショーに登場、その5年後にはシーリハム・テリアが設立し、1911年にはUKC(ユナイテッド・ケンネル・クラブ)で公認されました。アメリカでは1913年に公認されています。

ドッグショーでの評価基準
頭部スカルはわずかにドーム状で、耳と耳の間隔が広くなっています。鼻の色は黒色で、歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目は丸く、中くらいの大きさで、色はダーク(暗色)です。耳も中くらいの大きさで、先端がわずかに丸みを帯びていて、頬の横についています。胴体は背は平らで、胸は幅広、胸底が深く、あばらが張っています。尾は背線と同じ高さについていて、直立しています。前肢の前脚は短く、後肢は大腿が厚く、筋肉質です。