起きやすい病気/ケガ
比較的健康的な犬種ですが、好発するのは、小型犬に多い膝蓋骨脱臼です。歩く様子に異常がないかなどをチェックしておき、動物病院であらかじめ検査を受けておくといいでしょう。また、網膜が萎縮して動かなくなる汎進行性網膜萎縮やアレルギー性皮膚疾患があります。
歴史
狆やパグ、ペキニーズのルーツになった犬種と考えられています。古代のチベットで大切にされ、他人へ売られることは絶対にせず、国王家への贈り物とされていました。中国にも贈られ、紀元前1100年の中国の銅像にも、チベタン・テリアらしき犬が描写されています。チベットでは、修道院で育てられていましたが、高い場所に陣取って、侵入者などを見張る番犬としても重宝していたようです。1898年にイギリスへ連れてこられました。少数しか繁殖できず、1966年、アメリカへ輸入され、1971年にチベタン・スパニエル・クラブが設立。1984年にAKC(アメリカン・ケンネル・クラブ)で、1992年にはUKC(ユナイテッド・ケンネル・クラブ)で公認されました。
ドッグショーでの評価基準
頭部は身体の割には小さく、スカルはわずかにドーム状です。ストップはわずかですが、はっきりしています。鼻の色は黒色が望ましく、マズルは中くらいの長さでしわはありません。歯の咬み合わせはわずかに下の切歯が上の切歯より前方に出るアンダー・ショットです。目は中くらいの大きさのオーバル(卵型)で、色はダーク・ブラウンです。耳も中くらいの大きさで、付け根の位置が離れていて、豊富な被毛に覆われ、垂れています。胴体は、キ甲から尾の付け根までの長さが、体高よりもわずかに長く、背は平らです。尾は付け根の位置が高く、豊富な飾り毛があり、行動時には巻いているか背にかかっています。前脚はわずかに弓状で、後肢は丈夫です。