起きやすい病気/ケガ
多くみられる疾病に、頭部や眼への打撲などによる衝撃や遺伝性によることが原因の水晶体脱臼、緑内障、若年性白内障、網膜形成不全、網膜が萎縮して動かなくなる汎進行性網膜萎縮などの眼疾患のほか、遺伝などの要因で、正常な股関節が形成されていない股関節形成不全、バランスが取れず、倒れたり、首を傾げたり、眼球が揺れる症状がみられる遺伝性前庭障害、糖尿病などがあります。
歴史
チベタン・テリアがどのようにして発展してきたのかは、誰にも想像がつきません。言えることは、すでに2000年間に渡って、チベットのロストバレーにあるラマ教徒修道院で繁殖していたことです。そこに通ずる道は、14世紀の地震で通行不能になり、チベタン・テリアも長い間、詳細が不明になっていました。1920年、グリーグ博士というインドの医者が、チベットのロストバレーを訪れた際に、チベタン・テリアを入手しました。それをイギリスに持ち帰り、クラブを設立しました。当時はその犬のサイズがまるでテリアだったことから、名前にテリアが付きましたが、テリアとはまったく関連がありません。
ドッグショーでの評価基準
頭部は豊富な被毛に覆われ、目の上に覆いかぶさるように前方に垂れています。下顎には誇張されない程度のわずかなひげがあります。スカルは中くらいの大きさで、幅広くはありません。耳と耳の間はドーム状でもなければ、まったくの平らでもありません。ストップははっきりしていますが、くぼみすぎていません。鼻の色は黒色です。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトですが、逆シザーズ・バイトも許容されます。目は大きく丸く、色はダーク・ブラウンです。耳はV字型で頭部に密接しすぎることなく垂れています。胴体は筋肉が発達し、コンパクトで、体長と体高が等しくなります。尾は中くらいの長さで、付け根の位置がかなり高く、カールして背にかかっています。前肢には豊富な飾り毛があり、脚はまっすぐで両脚は平行です。後肢にも豊富な飾り毛があります。