ウエルシュ・テリア

すました顔をしていて、どこか愛嬌もありますが、その中身は、非常にエネルギッシュなテリアです。害獣駆除やさまざまな動物の狩猟に用いられていました。人一倍警戒心が強く、かなりの頑固者で、一度決めたら一歩も譲らない気の強さがあります。そのため、周りの犬と争いになってしまうことも多く、一度喧嘩を始めてしまうと、主人でも制御できなくなることもあるので要注意です。
飼う際の注意点
  • 旅行・移動に対応する適応力:高め
  • 留守に対する適応力:中程度
  • 子どもに対する適応力:中程度
性格は?
活発で陽気で単純です。しかし用心深くて好奇心旺盛です。愛情豊かで子どもたちにも寛容に対応し、少々荒っぽい遊びにも耐えてくれます。ただし、見かけによらず筋肉質で、体力があるので、散歩などは子どもにさせない方がいいでしょう。泳ぐことも、穴を掘ることも大好きです。水辺やガーデニングできれいにしている家庭では気をつけた方がいいでしょう。
必要とされる運動量
小柄ですが、テリアの血がそうさせるのか、かなり活発です。社会性を養ったり、ストレス発散のためにも、30分程度の駆け足を取り入れた散歩を、毎日2回は行いたいところです。運動や散歩が足りないと、癇癪を起こすこともあるので、性格もきちんと把握して対応してあげましょう。
ウエルシュ・テリア
  • 原産国 イギリス
  • 犬種分類 テリア
  • 色・模様 ブラック&タン、あるいはブラック・グリズル&タンが好ましい
  • 毛質・毛の長さ ワイヤーコート(粗毛)
  • 抜け毛 少なめ
  • サイズ 小型
  • 目安となる体高・体重 体高:39cmを超えてはならない、体重:9~9.5kg
  • 一日に必要な散歩量 中程度
  • 活発度 中程度

起きやすい病気/ケガ
健康的ですが、わずかに眼疾患と皮膚疾患がみられます。

歴史
ウエルシュ・テリアは、すでに絶滅しブラック・アンド・タン・テリアとオールド・イングリッシュ・テリアの血筋の犬種です。主に害獣駆除を仕事とし、ときにはアナグマやカワウソ、ウサギ狩りにも用いられました。おそらくウエルシュ・テリア系の犬は、イングランドとウエールズに1200年以降、存在していたようです。はっきりと認識し始めたのは、1760年ころで、イギリスのUKC(ユナイテッド・ケンネル・クラブ)では1886年に公認犬種としました。1888年にはアメリカに渡り、同年、公認犬種になりました。

ドッグショーでの評価基準
頭部スカルの頂は平らで、耳と耳の間にはほどよい幅があります。ストップははっきりしていません。鼻の色は黒色で、マズルは中くらいの長さです。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目は小さく、色はダーク(暗色)で、耳も小さく、V字型で、付け根の位置がかなり高く、頬に接するように垂れています。胴体は背は短く、胸は胸底がかなり深く、ほどよい幅があります。尾は陽気に掲げられてはいけません。前肢の脚はまっすぐで、筋肉質です。後脚も大腿が筋肉質で十分な長さがあります。