起きやすい病気/ケガ
基本的に健康的な犬種ですが、ごくまれに頭部や眼への打撲などによる衝撃や遺伝性によることが原因の水晶体脱臼などの目の疾患があります。また、雄(オス)の睾丸が陰のうに降りてこない停留睾丸が見られがちなので、動物病院で健康診断をしておくことをお勧めします。ほかにも耳介脱毛症、白内障、アレルギー性皮膚炎、口蓋裂などが好発します。
歴史
19世紀の終わりに、グレイハウンドとイタリアン・グレイハウンド、ベドリントン・テリアなどの交配によって誕生しました。グレイハウンドの血が、時速60kmという俊足を生み出し、テリアのような活発で明るい性格を持ち合わせています。もともとは、ウサギなどの小動物を狩るために、足の速い小型の犬種を作り出すためでした。その後、イギリスの下層階級の人々の間で、ウィペットを使ったドッグレースが盛んになりました。1888年にはAKC(アメリカン・ケンネル・クラブ)で公認され、1891年にはイギリスでも公認されました。ウィペットの名は「激しく、素早く動く」という意味が含まれています。
ドッグショーでの評価基準
頭部スカルは長く、細く、頂は平らです。マズルにいくに従い細くなります。ストップはわずかで、鼻の色は黒色ですが、毛色がブルーの場合はブルーがかった色が許容されます。毛色がレバーの場合はレバー、毛色がホワイトやパーティーカラーの場合は肉色に黒点が入るバタフライ・ノーズも許容されます。歯の咬み合わせは上の切歯の内側に下の切歯の外側がわずかに接するシザーズ・バイトです。目は楕円形で、耳はローズ型です。胴体は背は幅広く、筋肉質で、胸はたいへん深く、あばらはよく張っています。尾は長く、徐々に細くなります。行動時はゆるくカーブを描いていますが、背にかかることはありません。前肢はまっすぐで垂直、後肢は大腿が幅広くなっています。