飲み込みやすい食事の準備を楽にする方法はないの?

2019.1.15

飲み込みやすい食事にするには?

前述のとおり、食材の物性を工夫することはとても大切です。しかし、毎食そのような食事を準備しようとした場合、支度に手間と時間がかかってしまうことが、問題になることがあります。特に、「かまなくてよい」区分になると調理の手間だけでなく、調理器具の片付けも必要になりますので、毎食、品数を揃えようとした場合には、調理の負担は大きなものになってしまいます。その場合には、下記のような市販の嚥下調整食品を上手に活用するとよいでしょう。

① 飲み込みやすいゼリー状の食品
ゼラチン、寒天、ゲル化剤等を用いて、おかゆやおかず、汁物やジュースなどを飲み込みやすいゼリー状にすることができます。これらの中で、ジュースなどの飲料やデザートは比較的簡単にゼリーにすることができます。

しかし、エネルギーや栄養素を十分に摂取することができる主食やおかず類を作るためには、主食やおかずとゲル化剤を混ぜてミキサーにかけ、その後、器に移して冷まして固める必要があります。必要に応じ、市販の少量高エネルギータイプのゼリー製品や、不足しがちな栄養素を補給できるゼリーを献立に混ぜると手間や調整時間を省けます。

② 簡単にとろみがつけられる「とろみ調整食品」
飲料など水分が多いものにとろみをつける際には、普通食と同様に、水溶き片栗粉を使用することも可能ですが、ダマができたり、均一なとろみをつけることが難しいこともあります。また、片栗粉の原材料はでんぷんですので、口の中で唾液によって分解され、さらさらの液体に戻ってしまいます。そのような場合には、とろみづけ用に加工された「とろみ調整食品」を活用することもできます。

これは温かいものでも冷たいものでも、液体に加えて混ぜるだけで簡単に均一なとろみをつけることができます。コップに注いだ水やお茶、おわんに注いだ味噌汁などにも、そのまま加えて混ぜることでとろみがつきます。

このような市販製品も上手に活用し、調理の手間と時間を上手に節約をしましょう。

日本摂食嚥下リハビリテーション学会,嚥下調整食分類2013,日摂食嚥下リハ学誌.17(3)255-267.2013より改変(表の理解にあたっては「嚥下調整食学会分類2013」の本文をお読みください)

※適切なとろみの濃度は人によって違いますので、医師や歯科医師、管理栄養士などに相談してください。また、歯科医師による嚥下調整食の指示の中で、とろみの程度が指示されることもあります。

一般財団法人 医療経済研究・社会保険福祉協会,中村育子.無理なく楽しむ在宅介護シリーズ5 知っておきたい高齢者の食と栄養. 2018
日本摂食嚥下リハビリテーション学会,嚥下調整食分類2013,日摂食嚥下リハ会誌.17(3)255-267.2013