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ポリフェノールと健康クイズ

抹茶とは?

緑茶は、紅茶や烏龍茶とは異なり、茶葉を発酵させずに蒸して製造します。緑茶の代表である煎茶は、てんえん(露地園)で日光を十分に当てて栽培した茶葉を蒸した後に揉みながら乾燥させたものです。
一方、同じ緑茶の仲間である抹茶は、おおいしたえん(覆いを被せた茶園)で育てたチャの新芽を揉まずに乾燥させた碾茶(てん茶)を挽茶機で微粉末にしたものです。うま味成分が増し苦味が少なくなり濃厚で深い味わいと香りを楽しめます。

抹茶への注目と研究

煎茶を美味しく飲むためには、渋くなる前に飲むのが普通ですが、この渋味物質は茶カテキン(タンニン)そのものです。茶カテキン(タンニン)はポリフェノールの仲間です。つまり煎茶では茶カテキン(ポリフェノール)の多くを茶葉に残したまま、茶殻として捨ててしまいます。一方、覆下園で育った碾茶(てん茶)を原料とする抹茶は茶葉をそのまま飲んだことになるので、茶葉からの抽出として飲む煎茶よりも多くの成分を摂取することができます。
抹茶100 mLあたりの茶カテキン(ポリフェノール)の量は一般的な緑茶の約2倍となり、これはコーヒーや赤ワインと同等の量です (図1) 4)

(図1) 飲用時100mLあたりのポリフェノール量(mg/100mL)

飲用時100mLあたりのポリフェノール量(mg/100mL)
*緑茶は抹茶を除いた緑茶類飲用時の平均的な値。 4)
抹茶は1.5gで70mLを調製した場合(タンニン量をポリフェノール量として換算、日本食品標準成分表2015年版(七訂))。

参考文献
4) Fukushima Y et al. J Agric Food Chem 2009; 57: 1253-1259

渋い茶カテキンが大量に入っていても抹茶がおいしく飲める秘密は、 テアニンなどのうま味成分が多く含まれ、味のバランスが絶妙だからです。また抹茶には、煎茶では茶殻に残ってしまう食物繊維や脂溶性ビタミンなども摂取できるという栄養的な利点があります (図2)。

(図2) 抹茶の優位性(煎茶成分との比較)
抹茶の秘密:うまい碾茶の茶成分をまるごと、たくさん飲める

抹茶(碾茶)はアミノ酸(うま味)が多く、ポリフェノール(渋味)は実は少ない
味のバランスがよい抹茶(碾茶)は、茶葉量としてたくさん摂れる

参考文献
日本食品標準成分表2015年版(七訂)

緑茶は、コーヒーに次ぐ日本人のポリフェノール摂取源になっていて、煎茶が多くの割合を占めます。 4)コーヒーマシン等を使って抹茶が家庭で普通に飲める習慣が広まりつつありますが、抹茶にはポリフェノールが多く、そして淹れ方でポリフェノール量が左右されずに飲めるという利点があります。ポリフェノールは栄養素ではないので、国が栄養として摂取すること推進しているということはありません。一方、血中脂質の酸化や多くの疫学調査結果を踏まえると、日本人女性のポリフェノール摂取量として報告されている平均量よりやや多い1日1000mg以上のポリフェノールを摂取することはひとつの目安になるのではと考えられています (図3)。コーヒーや赤ワイン、そして抹茶といったポリフェノールを安定的に供給してくれる食品の摂取に目を向けることは健康な食生活のためのひとつの知恵になるのではないでしょうか。

(図3) 日本人の1日のポリフェノール摂取量 4)

日本人の1日のポリフェノール摂取量
首都圏在住主婦を対象に調査

参考文献
4) Fukushima Y et al. J Agric Food Chem 2009; 57: 1253-1259

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